Eテレのにほんごであそうぼという番組の中で、小さいお子さんが「寿限無」を暗証する、ちょちょいのちょい暗記というコーナーがありますよね。
あれを見るたびに、すごいなぁどうやってこんな小さい子が覚えるんだろう、テレビに出演するためによっぽど練習したのかなぁなんて思っていました。
うん、うちの4歳児はきっと無理無理!
…と思っていたのですが、ある方法でたった1週間で寿限無を暗唱できるようになったんです。ある日突然楽しそうに唱え出したので、お母さんもビックリしました。
寿限無ってどんなお話?
まずは簡単に寿限無のお話について。熊五郎の元に男の子が生まれたのですが、なるべく縁起の良い名前を付けてあげようと思って和尚さんのところに名前の案を聞きにいきます。
しかし熊五郎は名前を決められず、せっかくだからすべて採用してしまおう!となって付けた名前が
という長―い名前になってしまったというお話です。
4歳児が寿限無を覚えた方法
ウチの4歳娘が寿限無を覚えた方法は、こちらの絵本です。
齋藤孝(著)工藤ノリコ(絵) ほるぷ出版
我が家は毎晩、寝る前に図書館から借りてきている5冊の絵本を読むのが習慣になっていましたが、この週に借りてきていたのがこの寿限無の絵本。
1ページずつに寿限無の意味が分かるようなイラストが入っていて、言葉も1小節ずつとなっているのが続いています。それで、娘は覚えやすかったんだと思います。
さらにこの絵本、最後の方には
寿限無寿限無五劫のすりきれ…という文章が計3回も続きます。読む側はかなり疲れる絵本です(笑)ですが、最後に繰り返し寿限無を唱えることで、子どもの頭にリズミカルにインプットされていたのではないかと思います。
こうして毎晩1週間絵本を読み続けた結果、娘がある日突然1人で「じゅげむじゅげむ~」と唱え出したので、私がびっくりさせられた、というわけです。
ちなみに、娘に続いて私もすっかり暗唱できるようになりました。
寿限無は子どもが親しみやすい!?
大人からしたら、寿限無寿限無~なんて難しいし、親しみも持ちにくい覚えにくい文章だと思いませんか?
そんな難しい言葉を子どもが唱えちゃうからスゴイと感じるわけなんですが、実は寿限無って子どもにとっては親しみやすい文章だった!?と、娘の姿を見て思ったのです。
寿限無の1文が子どもに大ウケ
ウチの娘は、寿限無の絵本の中の「パイポ パイポ」と「ポンポコピーのポンポコナー」の部分が大好きみたいです。響きがいいんでしょうか?そのページになると必ず爆笑します。
好きな言葉があると興味を持つきっかけになり「パイポって何?」「ポンポコピーって変なの!何?」と、根ほり葉ほり聞かれてしまいました。
この大ウケもあって、寿限無の文章に興味を持ったのではないかと思っています。
寿限無の絵本を描いているのはあの人気絵本の作者
そもそも、寿限無の絵本を図書館から借りてこようと思ったのは、作者が絵本「ノラネコぐんだん」シリーズを書いている工藤ノリコさんだったから。
娘も私も今、このノラネコぐんだんの絵本にかなりハマっていて、図書館にある絵本はもちろんすべて借りて読んだし、あまりにお気に入りになったので、家庭用に少しずつ揃えているところでもあります。
ちなみに文の方は、にほんごであそぼの監修をされている齋藤孝さん。最後のページに寿限無についてのコメントも掲載されています。
寿限無は難しそうなイメージだったので、図書館でも借りて読んでみるか迷ったんです。コミカルな内容のノラネコ軍団と内容も全然違うし。
でも結果的に、4歳の娘が寿限無を暗唱できるようになった!選んで良かったなぁと思っています。
寿限無を覚えてみよう!
寿限無の絵本の最後で、文を作った齋藤孝さんは「寿限無は心をあたたかくする魔法の呪文」と言っています。
暗唱している娘は、寿限無の意味をどこまで理解しているのか…私には分かりません(絵本を通じて一応意味は教えていますが)意味も分からずただただ楽しく唱えていて、それを言うと周りの大人が「すごいすごい!」と褒めてもらえる、だから楽しくてまた唱える。
こんな難しい文章を覚えてもただそれだけなのかもしれませんが、娘本人や周りの大人も楽しませてくれています。なにより、小さい子どもがこんな難しくて長い言葉を覚えてしまうなんて、親の私でもやっぱりすごいなって関心しちゃいます。
これが、繰り返し練習して大変な思いをして覚えた…ってなると首をかしげてしまいますが、本人も楽しんで自然に覚えられたもの。絵本の効果ってすごいなぁと思っているところです。
お子さんと一緒に「寿限無」ぜひ挑戦してみてくださいね。